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いま耳を傾けるべきユダヤ人の教え「現金主義に徹しよ、銀行は信じるな」

ユダヤ人にとって、日本の銀行の金庫は…

■利息目当ての銀行預金は損だ

 ユダヤ人が銀行預金すら信用しないのは、理由がある。

 銀行に預金すると、確かに利息が入り預金はふえていく。しかし、預金が利息を生んでふえていく間にも、物価は上がり、それに比例して貨幣価値は下がっていく。しかも、もし本人が死亡したら、相続税としてゴッソリ国に吸い上げられる仕組みになっている。

 どんなに膨大な財産でも、三代相続すればゼロにしてしまうというのが、税法上の原則である。これは世界中、どの国でも共通のようだ。

 現在の日本では、無記名預金制度もないわけではないが、この制度は誰でも利用できるというわけでもないようだし、いずれは西欧諸国のように廃止されるに違いない。とすれば、財産はキャッシュで保有しておいた方が、遺産相続税をごっそり持っていかれずにすむ。

 このように、遺産相続税ひとつを取ってみても、最終的には銀行預金は損である、というのがユダヤ人の考え方である。

 一方、キャッシュは、利息がつかないからふえることもない。しかし、銀行預金のように証拠はないから、遺産相続でごっそり持っていかれることもない。だから、ふえもしないかわりに決して減ることもないのだ。ユダヤ人にとって「減らない」ということは「損をしない」ということの最も初歩的な基本なのである。

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藤田 田

ふじた でん

「日本マクドナルド」創業

1926年大阪生まれ。旧制北野中学、松江高校を経て、1951年東大法学部を卒業。在学中GHQの通訳を務めたことがきっかけで「藤田商店」を設立、学生起業家として輸入業を手がける。1971年、米国マクドナルド社と50:50の出資比率で「日本マクドナルド(株)」を設立。同年7月、銀座三越1階に第1号店をオープン。そこからハンバーガー旋風を巻き起こし日本人の食生活を変えていく。「価格破壊」など革新的な手法を次々と展開した。のちに「日本トイザらス」も設立。2004年没。孫正義氏、柳井正氏ら、日本を代表する企業を率いる経営者たちに影響を与えたとされる。『ユダヤの商法』『勝てば官軍』『Den Fujitaの商法』など数々のベストセラーを残した。長く品切れが続いていたが2019年4月に完全復刊する。


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